2024年10月03日
2024 APS本大会_Hand-Gun Class 参戦記_#3
ここシルエット・レンジも補助灯が設置されているのでブルズアイやプレート射場同様、明るいのだがバック・スクリーン・コントラスト関係(上/水色、下/濃紺)で他のレンジより明るく感じる。やはりダッドサイトの照度をひとつ上げた。今季はエンジョイではなく、ガチで行くと決めた事でシルエットに対しても対策を行っている。それは10mからのスタートだ。高得点の10mが当たらなければ何も始まらないと自分への約束事とした。これも練習を何度も積み重ねた結果なのだ。
メインジャッジのスタート号令後、大きなため息を吐き出して、呼吸をした後で大きく目を見開いて何かを決断したかのようにゆっくり腕を挙げる。そして、ゆっくり下ろして狙点を見定める。見定めと同時にトリガーを絞る。両手で構えているとはいえピストン・スプリング形式のMk3 シリンダー衝撃はAPS-3の比ではない。そのショックを上手に受け流すと、特殊白塗装された10mのアルミアングルが宙を舞う。ターゲットへの鈍いヒットオンと続く鉄柱への金属衝突音が心地よい。しかし、シルエット対策は不十分な部分もあっての本大会参加なので運良ければ満射という結果になるだろうが、ここは緊張感漲る(みなぎる)本大会の射場。運よりは実力が物言う場なのだ。なのでミスしたらミスからの情報を得て立て直すしかない。9mは下へ着弾してミス。そのミスを立て直して3発目はヒット。残りは2発だが状況を加味すると少し不安がある。4発目はその不安が出て下着弾。5発目はリカバリー的な8mになるがヒットしてシルエット・スタンディングを終えた。
「ブルズアイもそうだったが、少なからずBB弾のせいもあるやもしれぬ」
シルエット・プローンの準備を行いながら不安は拭えない。去年辺りからBB弾の大きさ選別は止めた。弾の大きさや重さに対する飛びの影響は少なからずあるが、同じ重さ、大きさ選別の有無での練習点取りを比較するとゼロではないが大差ない。重さに対しては排出されるエアの関係上、飛びの影響は多々ある。弾の関係による要因はあるだろうが、本番の場で考える事ではない。即座にその考えを打ち消してプローンに集中した。
プローンでは「全殲滅」を目指す意気込みがある。鼻息も上がっていたのかも知れぬ(笑)。プローンのバックスクリーンは濃紺の為、特殊白塗装されたアルミアングル辺はコントラスがくっきりして綺麗に見える。プローンも10mからのスタートとしている。狙点やトリガーの絞りに問題ない。しかし、慎重に放ったBB弾は思わぬ方向へ飛んで行き、鈍い音をバックスクリーンで発てる。「なぜだ?」疑心暗鬼の始まりだ。あれほど自信をもって放ったものが意図しないところへ飛んでいった。狙点がズレていると言わざる得ない。眼鏡を正して今一度ダッドサイトを覗き見るとその謎が解けた。床がフローリングされているのでいつもより固く少し低い。当然ダットサイトを覗き見る位置も異なる。ならば首位置を少し変更して同じ狙点を撃てば当たるはずだ。理論上、判っている事が正しいかは実際に撃ち、ヒットして証明しなくてはいけない。2発目は多少勇気がいる射撃となる。
緊張感が加わっているトリガーへの絞りに注意して、意図的に狙点を左よりにした。予想通り見事なヒットだ!!
9mへの3発目も何ら問題ない。そして4発目の8mで悪夢は再び起こる。10mと同じようにターゲットの上を掠め(かすめ)もせず飛んでいく。最終5発目は狙点を下に修正、首位置も変更して放つがヒット音が聞こえない。ところがダットサイトの中でその8mのターゲットが「クンッ」と妙な動きをしたのを見逃さなかった。つかさずパーソナルジャッジに「あの8mはヒットですか?」と問いかける。ジャッジ位置からは判別できないようなので「競技終了後、確認させてください」との返答。射撃姿勢を解き、正座してからの射場位置では手前にあるターゲットよりちょっと低くなっているので倒れているのだろう。「あれはヒットだな」と手応えを感じて射場内に入ったジャッジの確認を待った。そして「倒れているのでヒットです!!」とのジャッジの声。
シルエット得点確認サインでも手の震えなどはない。全てが終わった安堵感で緊張感が薄らいでいく。「いやー、これがAPSの醍醐味ですね。堪能させていただきました。ありがとうございました。」とジャッジに感謝の言葉を伝え、席に戻った。退室の準備をしてもしばらくは動けないほどの疲労感に包まれていた。
競技結果は、ブルズアイ93-5x、プレート13枚/52点、シルエット15.15 #30点 、TOTAL 175-5x。
本体会での自己記録更新だ。退出時、入口のスクリーンに張り出されているリザルトを見る限りではHDグループ内でフリー1位、終了したHA~HDグループのフリーの中では暫定1位だ。そしてHF終了時ではフリー暫定2位、グランドマスタークラスが登場したHGグループを加えると下位転落となっていくが、総合6位に留まった。(←退館時での暫定順位の為、当日の打ち上げ終了後に JASG リザルト公開で順位確定を知った)
メインジャッジのスタート号令後、大きなため息を吐き出して、呼吸をした後で大きく目を見開いて何かを決断したかのようにゆっくり腕を挙げる。そして、ゆっくり下ろして狙点を見定める。見定めと同時にトリガーを絞る。両手で構えているとはいえピストン・スプリング形式のMk3 シリンダー衝撃はAPS-3の比ではない。そのショックを上手に受け流すと、特殊白塗装された10mのアルミアングルが宙を舞う。ターゲットへの鈍いヒットオンと続く鉄柱への金属衝突音が心地よい。しかし、シルエット対策は不十分な部分もあっての本大会参加なので運良ければ満射という結果になるだろうが、ここは緊張感漲る(みなぎる)本大会の射場。運よりは実力が物言う場なのだ。なのでミスしたらミスからの情報を得て立て直すしかない。9mは下へ着弾してミス。そのミスを立て直して3発目はヒット。残りは2発だが状況を加味すると少し不安がある。4発目はその不安が出て下着弾。5発目はリカバリー的な8mになるがヒットしてシルエット・スタンディングを終えた。
「ブルズアイもそうだったが、少なからずBB弾のせいもあるやもしれぬ」
シルエット・プローンの準備を行いながら不安は拭えない。去年辺りからBB弾の大きさ選別は止めた。弾の大きさや重さに対する飛びの影響は少なからずあるが、同じ重さ、大きさ選別の有無での練習点取りを比較するとゼロではないが大差ない。重さに対しては排出されるエアの関係上、飛びの影響は多々ある。弾の関係による要因はあるだろうが、本番の場で考える事ではない。即座にその考えを打ち消してプローンに集中した。
プローンでは「全殲滅」を目指す意気込みがある。鼻息も上がっていたのかも知れぬ(笑)。プローンのバックスクリーンは濃紺の為、特殊白塗装されたアルミアングル辺はコントラスがくっきりして綺麗に見える。プローンも10mからのスタートとしている。狙点やトリガーの絞りに問題ない。しかし、慎重に放ったBB弾は思わぬ方向へ飛んで行き、鈍い音をバックスクリーンで発てる。「なぜだ?」疑心暗鬼の始まりだ。あれほど自信をもって放ったものが意図しないところへ飛んでいった。狙点がズレていると言わざる得ない。眼鏡を正して今一度ダッドサイトを覗き見るとその謎が解けた。床がフローリングされているのでいつもより固く少し低い。当然ダットサイトを覗き見る位置も異なる。ならば首位置を少し変更して同じ狙点を撃てば当たるはずだ。理論上、判っている事が正しいかは実際に撃ち、ヒットして証明しなくてはいけない。2発目は多少勇気がいる射撃となる。
緊張感が加わっているトリガーへの絞りに注意して、意図的に狙点を左よりにした。予想通り見事なヒットだ!!
9mへの3発目も何ら問題ない。そして4発目の8mで悪夢は再び起こる。10mと同じようにターゲットの上を掠め(かすめ)もせず飛んでいく。最終5発目は狙点を下に修正、首位置も変更して放つがヒット音が聞こえない。ところがダットサイトの中でその8mのターゲットが「クンッ」と妙な動きをしたのを見逃さなかった。つかさずパーソナルジャッジに「あの8mはヒットですか?」と問いかける。ジャッジ位置からは判別できないようなので「競技終了後、確認させてください」との返答。射撃姿勢を解き、正座してからの射場位置では手前にあるターゲットよりちょっと低くなっているので倒れているのだろう。「あれはヒットだな」と手応えを感じて射場内に入ったジャッジの確認を待った。そして「倒れているのでヒットです!!」とのジャッジの声。
シルエット得点確認サインでも手の震えなどはない。全てが終わった安堵感で緊張感が薄らいでいく。「いやー、これがAPSの醍醐味ですね。堪能させていただきました。ありがとうございました。」とジャッジに感謝の言葉を伝え、席に戻った。退室の準備をしてもしばらくは動けないほどの疲労感に包まれていた。
競技結果は、ブルズアイ93-5x、プレート13枚/52点、シルエット15.15 #30点 、TOTAL 175-5x。
本体会での自己記録更新だ。退出時、入口のスクリーンに張り出されているリザルトを見る限りではHDグループ内でフリー1位、終了したHA~HDグループのフリーの中では暫定1位だ。そしてHF終了時ではフリー暫定2位、グランドマスタークラスが登場したHGグループを加えると下位転落となっていくが、総合6位に留まった。(←退館時での暫定順位の為、当日の打ち上げ終了後に JASG リザルト公開で順位確定を知った)
続く…
2025年(令和7年)、新年御挨拶 !!
2024 APS本大会_Hand-Gun Class 参戦記_補足事項
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APS本大会 _ Hand-Gun分析 _「使用銃」
JASG / APS 2024 本大会 Hand-Gun 分析編
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