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Posted by ミリタリーブログ  at 

2024年09月28日

APS本大会 RIFLE 忘備録_MASTERへ昇格

24/9/21 土曜
当日の天候は不安定な曇り。三連休初日での混雑を避け下道で目的地へ向かった。予定より早い時間に目的地に到着して、クルマの中で数十分の仮眠をした。2日前には考えられない回復力でこの日を迎えているが、激務の睡眠不足と疲れが溜まっている感じは拭えない。朝食はコンビニのおにぎり、今日はこれで充分だ。ライフルケースを担ぎ、射撃ジャケット一式が入ったスーツケースを転がして目的地へ入る。

エントリー開始は第二射群なので昼前だが、会場の雰囲気と第一射群の知人友人への応援を兼ねる。ありがたいことに個別席がワンテーブルで設けられているので早めの荷解きも出来た。

館内に入ると異常に喉が渇き、それまでなかった咳が出始める? 念の為、マスクをするが咳は止まらない。 「こんなんで、まともに撃てのか?」自問自答して近くのドラッグストアーへ飛び出した。外は陽射しが強くなり外国人団体観光客で溢れている。数種、薬を買い求めて会場へ戻る。今から思えばハウスダストなのだろう、館内の空気に触れると咳き込んだ。早速、 薬を流し込み、体力温存で会場内を歩き回らず席から応援に徹した。30分すると薬が効いてきたせいで咳は治ってきた。メンタル的にも上向き加減になっているのが分かるほどだ。

エントリー時間が間近に迫ってきた。銃を荷解き、本格的な用意に取り掛かる。ジャケットを着込んでしまうと椅子に座る事は出来ない立ちっぱなしの状態になる。水分補給もほどほどに試合終了まで過ごす方が何かと得策だろうか。この頃には嘘のように咳も治っている。とはいえ油断禁物。のど飴でやり過ごした。

エントリー開始、弾速チェック等の銃検査。ジャケット一式着込んでの試射となる。試射は「10発」。
幸いに自分のブルズアイ射座で試射が出来た。ところが1発目、この試射が右よりへ行く?
2発目も同じだ? 何か腑に落ちない? 何か変わってしまったのか? 不安が過ぎる。というのもこの一週間、銃を触れる事が出来なかった。その為、良しとしたのは一週間前の練習時にOKとしたものだ。「ここに来てこれでは…」と感じながらスコープを覗き込む。すると「!!!」的な閃きが走った。というのもこの日の為にひとつだけジャケットに手を加えている。それが原因なら対応は早い。

「不充分な覗きだ ! …..、これをこうして…」と覗き方を変えた。その後に放った1発は見事にど真ん中を射抜くほどだった。「コレよ、コレ!! 忘れてどうする !!」これ以上放ってもこの日の体調と体力、そして精神衛生上良くないと判断して3発で試射は終えた。試合開始まで30分以上あるが、既に皆、臨戦体制に入ってる。口数少なく、目も合わさない。

待機時間はあっという間に過ぎて試合開始となる。
プレート・スタートだ、気合いが入っている。号令と共に装弾して、スコープを覗き込む。やはり覗きが完璧だと気分が良く、放っても思い通りの場所へ着弾している。マズルの落ちも皆無で気分は良い。耳には同じグループの早すぎるのではと思うほどのターゲット・ヒットオンが入ってくるがそれはそれ。自分の射撃に集中だ。1分で白身5的を撃ち終え、立ち位置を移動してジャマーの3的に臨む。時間は充分ある。雑念無く集中して第一プレートを終えた。言うまでもなく満射だ。おそらくこの射群で最も時間を掛けて撃っていたようだ。

続く第二プレートも同じ時間配分で白的を終えた。「少し雑すぎるから慎重に」と呟き、ジャマーと対峙する。ゆっくりとした動きだが明らかに第一プレート時には無い動きが加わっている。脳裏では夏の酷暑高温の中、練習を重ねた自分がいる。「アレを乗り越えたのだから怖いものは無い」。小ジャマーは時間をたっぷりと掛けて射抜いた。得点確認のサインをする手は震えていない。気持ちよく最後まで戦えた事に満足だった。

次は、ムーバー。実をいうと少し苦手意識が生まれつつある競技だ。連続するので変調が出てミスると立て直しは難しい。でも、プレート満射の手応えから、策は講じてある。スタンスを広めにとって銃をある一定の位置で保持する等、策は多い。

試射が始まった。往路はOK、復路はミスった。それも外す筈がない万全の場所でターゲットの後ろへ着弾した。こうなると作戦変更だ。往路は今まで通りの狙点で、復路は未来撃ちを志した。(進行方向の先端撃ち=未来撃ち)。第一ムーバーは集中力が高まっていたせいもあり、あっという間に終了した。(まだ、5回しか撃ってないのにもう終了? と、感じていたほどだ)。ヒットしても当たり前、外すと駄目よとつぶやいてはいたがこうも上手く事が運ぶとは思っていない。この時は高い集中力で何も感じ得なかったようだ。

すぐさま第二ブルズがスタートした。往路の2回目か3回目か、ほんの少し行き急いだ雑念が入り早打ちになった。意図しない完全なミスだ。ところが弧を描いたBB弾の軌跡がターゲットの最も膨らんだ部分をかすめたようで赤ランプが点いた!!
しかし、倒れるほどの勢いはなくそのまま左へ走っていった。「今、ランプ点いた。ジャッジに確認だ」と感じた瞬間に「今のはヒットです!!」とジャッジの声が聞こえた。思わず「ありがとうございます」と返す。「ミスなく撃つ!!」改めて気持ちを引き締めて競技を終えた。終えた後で気付いた事だが、ターゲットを肉眼で視認する事なく、床からムーバー機器に向かって伸びていた縦ラインのターゲット下を目測して撃っていた感じだ。息継ぎも良く呼吸の乱れは無く、サインする手も震えていない。

はたと我に帰ると良い意味ヤバさいっぱいの現状(プレート&ムーバー満射)を実感していた。残るはブルズアイ、そして、200点チャレンジとなる。

ブルズアイの射座に入り、ターゲット位置、立ち位置等チェック項目は多い。ブルズアイがスタートする。2発までは良い。そして、雑念ノイズが入った3発目に事は起きた。ミスだ。着弾点は…5点圏内にあるが運良ければ8点ライン・タッチで8点かと思われるようなあやふやな部分。「気後れするな! ミスはミス!」、「アレは8点だ」と言い聞かせ、残りを撃ち込んだ。そして、ジャッジ回収の第一ブルズ的の着弾チェックはスルーした。

第一ブルズは自己採点で勝手に「48点」と思い込んだ。手応えは良い。ミスした原因は弾のせいもあるだろうから第二ブルズは丁寧な動作を志そうと思った。第二ブルズがスタート。1発目はとても良い。2発目は「え! そこに行くか? やはり弾要因もあるな!?」と感じた8点だった。3.4発目は問題ない。そして、5発目。手応えありで10点圏に着弾した。思わず後ろを振り返りVTRを回していた仲間にガッツポーズを送った。

レンジアウトすると「アレ、5点でした」と思わぬ声掛けに??? 。本人は48.48の96を撃っているから感覚に囚われている。あれが「5点」とはまだ信じられない。採点場で名前を呼ばれて愕然、一見しても明らかに5点と分かる部分に着弾点があった。気落ちするが採点終了までは気が抜けない。ところが採点ジャッジは「8点」と書き込む? 「いやいや、これは5点です」と正して第一ブルズは45点。第二ブルズは48点、合計 93点の採点となった。


悔しくて悔しくて仕方ないが最後まで冷静に撃てた事に対する感謝の念の方が強い。そして、最終5発目に脳裏に響いた射撃の女神の声、これも忘れない。

結果、プレート60点/満射、ムーバー40点/満射、ブルズアイ 45-2x / 48-2x # 93-4x、合計193-4x。フリー/マスターバッジ昇格となりました。


この先、何度もこの局面に出会うでしょう。それを乗り越える力を宿す為、日々精進を積み重ねていきたいと思った日でありました。

明日は、ハンドガン分析です。
続く...
  

Posted by Master You  at 19:30Comments(0)本大会