2024年10月02日
2024 APS本大会_Hand-Gun Class 参戦記_#2
プレート競技の下段1枚目。やはり予期していた事が起きた。
自身の中では「予期」ではなく「絶対的な発生事項」だったので驚きはしない。例の「間合い」に対する対策も良い。下段2枚目、やはり懸念事項は起きているが自身の中では対策済みなので気に掛けていないし、ヒットという結果が物語っている。
そして、下段3枚目で事は起きた!! 万全を期した最後の最後でサイティング・ミス。あの隙間をBB弾がプレートに擦りもせず抜けていった。ここで冷静を保っていたメンタルが「ブチッ」と大きな音を立てて切れた。「あぁぁ、駄目だね。こんな射撃では駄目だ、駄目!!」と呟いた。そして、下段4枚目、ここはヒットで申し分ないのだが、例の懸念事項が収まるはずもなく大きく広がっていく。メンタルは怒りの炎が燃え上がり、我慢の限界にあった。
そして、ついに呟いてしまった。「早い、早いぞ、早すぎる!! 皆、狙って撃たんかい!!」
それもそのはず、「腕を挙げて、狙って、撃つ」のプレート三大要素が
緊張感と外す事が仇になり、「挙げる、撃つ」の二大要素に置き換わってるのだ。
そして、焦りが準備動作に少しずつ影響して進行を促す早さが増している。それが場の空気でヒシヒシと伝わってくる。下段5枚目の準備にはワンテンポ遅れて動作を行い、正しい方向に修正しようとするがやはり同じの「挙げる、撃つ」。こうなるとイライラは増すばかり。
5発毎に給弾作業が必要となるAPS-3使用選手の為、つかぬ間の時間が流れる。イライラは治っていない。そして、このイライラの雑念が中段の一枚目に現れた。わずかな隙間を抜けるBB弾、練習時には決して発生しない現象だ。大きくため息をついて気持ちを切り替えた。「もっと深く集中して俺なりのプレート競技をやろう!!」と何かが切れ変わった。もうそれからはプレート射撃の練習で培った呪文を繰り返し唱えるばかり。中には誰よりも早打ちで絶対良し!! とするものもあったので無我夢中だったのだろう。一喜一憂などなく、射撃自動マシンのように冷徹に徹した。
とはいえ段変わりの給弾時間は絶対ある。隣射手の様子を見つつ姿勢を解いたり、呼吸を正していた。のちに本大会のYouTube動画を見て気付いた事だが、やはり練習と対策の賜物だろうか時間ギリギリまで有効に使いこなし、挙げる、狙う、撃つを確実に行なっていたようで射撃後のフォロースルーも万全で最後まで腕を伸ばしていた。そして、驚いた事に上段を撃つ頃にはグループ射手全員が同調したようにトリガーを絞り、BB弾を放つ音が全体で大きなひとつの音になっていた。
最終15枚目、「この局面はこの先何度も訪れて、その都度あなたの真意を問う」と意地悪な射撃の女神の囁きが聞こえてくる。でも、「負けねーよ、何度でも絶対乗り越えてやるから!!」と呟き、「沈着冷静」と呟き腕を挙げ、ゆっくり狙い、トリガーを絞った。
プレート競技の結果は、13枚 / 52点。本大会での自己新記録だ。採点チェック表にサインする手や足元の震えなど皆無。もしかしたら冷静さを装っていたから、ものすごい怒り顔だったかもしれない。
最終競技はシルエットだ。
プレートで白熱したハートを冷静さで装っているものの、右腕は力が入っていたのでパンパンに張っている。短時間でこれを回復して再び集中しなければいけない。ただし、今回は競技進行の編成上、次の競技までの待機時間は5分弱。出来うる事は限られている。その為、待機席では前グループ選手の競技を見る事なく、目を閉じて深呼吸に徹した。
「今回は競技以外の全時間も競技の内だわ、協会さんもやりおるわい」と皮肉を呟き、静かに順番を待った。
自身の中では「予期」ではなく「絶対的な発生事項」だったので驚きはしない。例の「間合い」に対する対策も良い。下段2枚目、やはり懸念事項は起きているが自身の中では対策済みなので気に掛けていないし、ヒットという結果が物語っている。
そして、下段3枚目で事は起きた!! 万全を期した最後の最後でサイティング・ミス。あの隙間をBB弾がプレートに擦りもせず抜けていった。ここで冷静を保っていたメンタルが「ブチッ」と大きな音を立てて切れた。「あぁぁ、駄目だね。こんな射撃では駄目だ、駄目!!」と呟いた。そして、下段4枚目、ここはヒットで申し分ないのだが、例の懸念事項が収まるはずもなく大きく広がっていく。メンタルは怒りの炎が燃え上がり、我慢の限界にあった。
そして、ついに呟いてしまった。「早い、早いぞ、早すぎる!! 皆、狙って撃たんかい!!」
それもそのはず、「腕を挙げて、狙って、撃つ」のプレート三大要素が
緊張感と外す事が仇になり、「挙げる、撃つ」の二大要素に置き換わってるのだ。
そして、焦りが準備動作に少しずつ影響して進行を促す早さが増している。それが場の空気でヒシヒシと伝わってくる。下段5枚目の準備にはワンテンポ遅れて動作を行い、正しい方向に修正しようとするがやはり同じの「挙げる、撃つ」。こうなるとイライラは増すばかり。
5発毎に給弾作業が必要となるAPS-3使用選手の為、つかぬ間の時間が流れる。イライラは治っていない。そして、このイライラの雑念が中段の一枚目に現れた。わずかな隙間を抜けるBB弾、練習時には決して発生しない現象だ。大きくため息をついて気持ちを切り替えた。「もっと深く集中して俺なりのプレート競技をやろう!!」と何かが切れ変わった。もうそれからはプレート射撃の練習で培った呪文を繰り返し唱えるばかり。中には誰よりも早打ちで絶対良し!! とするものもあったので無我夢中だったのだろう。一喜一憂などなく、射撃自動マシンのように冷徹に徹した。
とはいえ段変わりの給弾時間は絶対ある。隣射手の様子を見つつ姿勢を解いたり、呼吸を正していた。のちに本大会のYouTube動画を見て気付いた事だが、やはり練習と対策の賜物だろうか時間ギリギリまで有効に使いこなし、挙げる、狙う、撃つを確実に行なっていたようで射撃後のフォロースルーも万全で最後まで腕を伸ばしていた。そして、驚いた事に上段を撃つ頃にはグループ射手全員が同調したようにトリガーを絞り、BB弾を放つ音が全体で大きなひとつの音になっていた。
最終15枚目、「この局面はこの先何度も訪れて、その都度あなたの真意を問う」と意地悪な射撃の女神の囁きが聞こえてくる。でも、「負けねーよ、何度でも絶対乗り越えてやるから!!」と呟き、「沈着冷静」と呟き腕を挙げ、ゆっくり狙い、トリガーを絞った。
プレート競技の結果は、13枚 / 52点。本大会での自己新記録だ。採点チェック表にサインする手や足元の震えなど皆無。もしかしたら冷静さを装っていたから、ものすごい怒り顔だったかもしれない。
最終競技はシルエットだ。
プレートで白熱したハートを冷静さで装っているものの、右腕は力が入っていたのでパンパンに張っている。短時間でこれを回復して再び集中しなければいけない。ただし、今回は競技進行の編成上、次の競技までの待機時間は5分弱。出来うる事は限られている。その為、待機席では前グループ選手の競技を見る事なく、目を閉じて深呼吸に徹した。
「今回は競技以外の全時間も競技の内だわ、協会さんもやりおるわい」と皮肉を呟き、静かに順番を待った。
続く...