2009年06月07日

Test firing

Test firing
重量2950g、MZ SGM弾使用での初速83m/s(蔵前工房舎/匠社長談)。アルミ削り出しの外装をまとっていますが、中身は噂に聞く「AP200S」の発射機関部が収まっているのでしょうか?

Test firing
APS-3のように頑丈でぶっ太いエアーコンプレストレバー。そのレバーにハンドレスト用の木製パーツがしっかりとネジ止め。アルミとは異なるそのパーツを左手拳に乗せ、アルミ製のチークピースに頬をあてがう。本体上部にはスコープを装着するには長過ぎると思えるマウントベース。オープンサイト仕様のフロントサイト部分には赤いアクリル集光。
Test firing

アクリルに小さな金属パーツらしきものが埋め込まれ、その穴からフロントサイトを覗き見ると、スコープ使用とは異なる風景が広がっている。
Test firing




「どこをどう狙う...」


精密射撃で使うマイクロサイトとは全くことなる風景に一瞬、戸惑うが狙うべきものはただひとつ。10m先にあるAPSライフルクラス用プレートターゲット2基。販売前の試作モデル (= あくまでプロトタイプ的存在)、新型ライフルは、通常のスプリング圧縮式エアーとは異なる。通常、右手でエアーシリンダーハンドルを射手手前に引き出してシアーが掛かった状態でシリンダーを戻す動作でBB弾をチャンバーへ押し出していく。この操作を無造作に手荒にするとBB弾はその勢いのままチェンバーへ送り出される。エアーノズル部分に勢い良く接触して収まるべき形でチェンバーへは装弾されない。APSライフルを初めて約一年、当方もこの操作を無意識に行なうには、それ相応の練習を費やした。

しかし、このライフルは違う。シリンダーハンドルという右手が作業を行うモノが存在しない。AR2000に至っては、今迄のライフルとは全く異なる動作を求められる。ハンドレスト用の木製部分を本体からゆっくり外してぶっ太いアルミレバーを止まるまで動かし、止まったら、ゆっくりと本体に収める。少し抵抗は有るが左手の掌で押し上げる事でエアーコンプレストは完了する。気を付けなくてはいけないのは、「指を挟まないように注意する事」。そして、本体左側に突き出た小さなレバーを下へ降ろして、再び上に押し戻す。
Test firing

この作業だけでBB弾装弾が完了する。これがガス式GR1000ならレバーを降ろして再び上げるだけ。構えて狙い済ましてトリガーを引くと呆気無いくらいにBB弾は発射される。独特な発射音が大きいくらいで、反動と呼ばれるものは...ない?

トリガーはKSC/AP&GPで定評有るもの。ライフル用に微調節を施されている様子は判らない。ただ、シアーの落ちる手前の当たりは右手/人指し指が持つ敏感な情報収集感覚で判る。ほんの少し遊びがあり、そこからのほんの少しの加圧で切れると言った具合だ。

本来なら集弾性能を問う「ブルズアイ」で試射するところだが、いろいろな情報を分析すると最終的なインナーバレル全長と内径が決定されていないと感じた。製品になった時でも、その集団性能は出来ると勝手に判断してライフルプレートを淡々と撃ち込む。約90分、合間にSR-2改/スコープ仕様を入れながら撃ち込む。

ノンホップ仕様でとても素直な弾道。あれ?と思うようなフライヤーらしきものはない。プレートを外す事も有るが、後方のブルー布への着弾で位置は判別出来る。下に落ちる事はなかった。前日に持ち込まれたこの新型ライフルは、匠社長試射のもと少しだけ変更点が施されて(どこをどう手をいれてあるのだろう?)、サイトも調節済み。工房舎WEB広報担当/HRD氏のブログに書き込まれた言葉からもこのライフルのパフォーマンスは相当あると感じた。

知ってる方もいると思うが、私のライフルプレートは相当な速射、白玉5つのターゲットに至っては構えたままで右手がシリンダー操作とトリガー間を動く。しかし、前述のようにこの新型にはシリンダーレバーがない。撃っていくうちにエアーコンプレスト&装弾を自然にこなす方法を見いだした(その様子は、ishiiさんブログにて公開中) 。据銃姿勢で右手で操作を行なう事は不可能と判断、逆発想で左手でエアーコンプレスト&装弾を行なう。銃底は肩に当てたまま、右手で銃口を上に向けてその動作を行なう事で据銃姿勢をゼロにする事は無くなる。右の肩から銃底を開放するのは、給弾時とターゲットを起こす動作時のみ。2950gの重量バランスが良い為か「疲れた」という意識はない? また、肩がこったという感覚も発生しない? 独特なオープン/ピープサイトの照準に戸惑ったが、撃ち込むうちに「コツ」らしきものがつかめた。小ジャマーを射抜く確立は当方の技量の関係もあり50:50 ( フィフティー、フィフティー、)といったところ。

ちなみに、TMVさんHPに「スコープはなんて狙いやすいんだ...」という一文があるが、合間にSR-2改/スコープ仕様で撃つが当人のお言葉通り、なんて狙いやすい事なのかという感覚を再認識。そして、大胆にも、てるさん杯でWエントリー。結果はてるさんブログに公表しているが、腕の有るシューターが撃つ事でもっと点数を上げられると思う。

この日の最終テスト/てるさん杯での結果は、
ブルズアイ/54-0x (白身3つ、ダメダメだぁ、しかし、ど真中狙いで下に落ちたものはなし)
プレート/第一は、疲れが出てきたか集中力も落ち/×○××○ : ○××
第二 / ○○○○× : ○××
ムーバーに至っては第一/6的、第二/5的
点数的にも102点-2xと振るわないが、一時的なテストではこんなものか?


撃ち過ぎで当たらなくなるということは、このライフルに至ってはどんなものかは、判断出来ず。

興味が沸いた方は迷わず蔵前工房舎へG0 !

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ここからは、個人的な意見。
アクシデントもあった。それはコンプレスト操作、そして、装弾操作も終わっているのにトリガーが反応しない? これはKSC公式会でも起きていた。どうやら装弾コッキング不足が原因らしい? KSC/公式会では2度、蔵前での試射中1度、更に練習会で別のメンバー時に1度。いずれの場合も装弾レバーを再操作する事で事なきを得ている。

そして、あれほど注意していたのにエアーコッキング時に指を挟む事数度icon11(痛い...)、これは当方の注意不足icon10

ストック部にガタツキの発生も有るが、各部のネジを微調整する事で解決は出来る。
Test firing

スコープとは違った楽しさが有る事は、撃っている最中に十分感じた。現行ではスコープを搭載する事は不可能?だが改めて製品版になった時はライターさんに詳細なレポートを期待したい。また、プロトタイプが製品版になると...と言う事のないようKSCには期待! 集弾性能についてはどのくらいのものか公表されていない為、後々の楽しみということで...

機会があれば、再び、てるさん杯でWエントリーする意思は十分、いや、十二分にある!

続く...



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Posted by Master You  at 21:23 │Comments(9)APS

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masterCupの後てるさん杯の始まりです。今回、は夕方から仕事あるかたや用事があるかたが四人いまいたのでAグループ、Bグループと東京本大会のハンドガンのようなやりかたにしまし...
06/06てるさん杯_練習会(ハンディ戦)【TERUのガンシューティングブログ】at 2009年06月07日 21:45

この記事へのコメント
今晩は。
昨日は、スーツのままの飛び入り参戦失礼しました。
AR2000は、中々弾道は、良好だったと思います。
私は次回からは、フロントのピープにしてのオープンでの参加になります。
私は競技ならではの面白さを味わいたいのでオープンにしています。
個人的に印象は、そこそこの製品でしたが現時点では、APSの方がいいですね!
Posted by コウ at 2009年06月07日 21:40
こんばんわ(^^♪
私は、GR-1000が好きですね。
ポスト&集光アクリなら6時orセンター照準両方使えるとおもいますが。
フロントピープサイトならセンターのみです。(ブルズアイのみ有効だと思います)
またポストは、ムーバーも狙いやすいとおもいます。
(APS-2のオリジナル試射から感じて)
私ならリヤーマイクロサイトフロントポスト&集光アクリですね

あとでトラバします。
Posted by てるさんてるさん at 2009年06月07日 21:43
ぜひ、撃ってみたいですね
今度会社帰りに寄って見ようかな?

写真で見る限りでは
グリップが寝すぎ
アルミ削りだしが垢抜けてない?
リアサイトですが、同じようなのが10年ほど前に出ましたが、今では見ないですね。ムーバーを狙うのには良いかも知れませんが・・・

あとは、コンプレスだと2分8発はキツイと思います{1動作にまとまらないと}

試作ですから、いい方に変わっていくと希望して
圧縮空気で出す心意気が良いですね。ただ、安くなれば・・・
Posted by TMV at 2009年06月07日 22:04
こんばんは。

AR2000のコッキングレバー動作不具合は、確かにKSC公式練習会でもありましたね。気になる現象ですが、製品版は問題解消されることを望みたいですね。

コンプレストで指を挟む危険があるのは、改善が必要なポイントの一つでしょう。レバーと本体の間に指が入る隙間を作るようにパームレスト部をデザインすれば解消できると思うのですが。

いずれにしても価格的に購入は難しいかなぁ。
Posted by MAGI at 2009年06月07日 23:25
Mastarさん初めまして。
いつも楽しくブログを拝見させていただいてます。
KSCのライフルですか。身近で撃てるなんてうらやましいです。

>MZ SGM弾使用での初速83m/s
言うのも野暮だと思いますが・・・0.998905Jですよ。
Posted by Mr.Seven at 2009年06月07日 23:51
コウ 様 > 明日のブログで「AR2000試射」を掲載するそうですね。
どんな事を書き込まれるか? 楽しみです。

てるさん > GR1000の方が射撃前手順が少なく、より集中出来そうな気がします。APSに特化したライフルという存在でどこまで受け入れられるのか? あとは価格ですね。ちょっと高価な気もします?

TMV 様 > こんばんは
「迷光」の確認を今回の練習会で再確認出来ました。些細なことですが競技には影響大と認識しました。是非、AR2000は撃ってください。そこから得られるフィードバック、期待しています。

MAGI 様 > KSCでの操作時にも左手小指を挟みました(痛い、イタイ)。しおじゃけさんも「手、気をつけてね」と頻繁に言っていたのを思い出します。試射時後半はその事も考慮してハンドレスト部への指の添え方を変えました。製品版ではどのような変更になるものなのか?
現状では購入出来ませんが、AP200Sの機関部は間違いなくセットされていると思います。

Mr.Seven 様 > はじめまして。
あー、やっぱり計算しちゃいました(汗)、ちょいとヤバイと思いましたがそこはプロトタイプと言う事でご勘弁m(_ _)m
KSCで触れた段階から、ちょっと変更されているらしき部分が感じられました。プログネタで「てるさん杯/Wエントリー」で種明かしをします。
これからも当方ブログのご愛読、よろしくお願いいたします。
Posted by mastermaster at 2009年06月08日 01:37
>興味が沸いた方は迷わず蔵前工房舎へG0 !
あのぉ・・・飛行機代と宿代出ますか?(笑)
Posted by wanshooter at 2009年06月08日 08:47
早速撃ってきました!

やはり問題点は多数有りました
が、APS専用のライフルを出す気概はすごいものです
製品版は良くなっている事を願います
まあ、買えませんがw
Posted by TMV at 2009年06月08日 17:20
wanshooter 様 > そんなに急がなくても大丈夫ですよ。
本大会の出店ブースで製品版が見れますから。試射は??? 思い切って「お買い上げ」と言う事で(笑)

TMV 様 > 早!、試射したメンバーが今週末の秋葉原練習会に集合します(コウ君も来ます)。参加予定でしたら、話ネタと言う事で。
Posted by mastermaster at 2009年06月08日 22:36
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