2009年05月12日

APS/Revenge #3

ジャマーを狙い撃つ為、大きく移動。自分の中で通称「ダチョウ」と読んでいる大ジャマーをクリアー。ひと呼吸して「鶏卵」= 中ジャマーに狙いを集中する。回りの音は何も耳に入らない程の集中をしていたと思う。揺れるスコープレティクル。それでも一瞬の制止とトリガーに掛かる指を感じている。揺れが小さくなり制止したレティクルには「よし!」と思われる狙点がある。丁寧にトリガーを引きスローモーションのようになった映像に中ジュマーはクリアーされた。

「よし!」と思わず思いながら、うしろでもその状況をみていたてるさんの「ぬけた!」という声も聞こえる。ライフルを下げる動作を刷る為、スコープ目線をそらそうとしたわずかな瞬間、いままで以上のスローモーションで「ふっ」とおかしな動きを見せる小ジャマー、それがゆっくりと倒れて赤いランプが点灯する...???

え?(0_0;)という声は私もてるさんも同時にあげている。そのまま、ジャッジの方向に顔を向けるとその様子を見て驚きが瞳に映るジャッジが見える。ジャッジは、その様子の一部始終を見ていたことは瞬時に分かった。「今のは?」と私が言葉を発する迄、時間はスローモーションのまま。「いまのは、どうなるのでしょう?」という二回目の問いかけに驚きから覚めたような表情に戻りゆっくりと口が開く。「抜けましたが...ジャマーが倒れて赤ランプが転倒したので終了です!」との言葉。「抜けましたが...」という前置きが気になるが、ここは大人の対応。てるさんも目撃者として援護射撃はしてくれたが、こういう経験もある。と言う事で残念ながらジャッジの采配に従う事にした。

その状況を造り出した原因はこうだろう。推論の域を出ないがこれ意外には考えられない。中ジャマーは抜けた! ただし、ターゲットプレートのど真中を射抜いた訳ではない。おそらくプレートに当たった跳弾が隣の小ジャマー壁の後ろに当たった。小ジャマーの「ふっ」と見せたおかしな動きはこのせいだろう。そして、ゆっくり倒れた小ジャマー....という事になる。こうしたアクシデントもそう多くある訳ではないが、滅多に出来ない貴重な体験だ。ジャッジの「抜けましたが...」という言葉通りこのステージの采配は次の通りになった。

2S / ○×○○○ : ○○× = 21点


ブルズアイ競技を残しているのでここでモチベーションを下げたり、乱す訳にはいかない。なんとなく魔物がらみのAPSになってきた。「よーし、俺が敵(カタキ)をとってやる!」と息巻くてるさんにここは救われた気もする。「テルー、ゼッテイ(絶対)、敵(かたき)とってくれよー」とプレートステージを後にした。

残るはブルズアイ競技のみ。相変わらず込んでいる最後尾に陣取り、隣のブレートステージで競技を開始するてるさんを応援する。第一ステージ、ジャマー大中は気負いのこもった「よし」の掛け声通りに難なくクリアーした。その様子に後方で競技を待つシューターも釘告げになっている。「てるー、ゼッテイ倒せよ!」と声を掛け、その様子に場内シーンと静まっていた。ドラマならここでクリアーという場面になるところだがAPSの魔物は容赦ない試練を投げかける。無情にも小ジャマーが倒れて赤いランプ点灯。しかし、まだ終わった訳ではない、チャンスはあと一度。第二ステージも残されている。

てるさんのプレート第二ステージ...「俺が敵(かたき)をとってやる」の約束通り、第二ステージも「よし!」の掛け声とともにジャマー大中はクリアー。あぐらをかきその様子を見ているギャラリーもてるさんの奮戦に当てられたのか相当な注目をあびている。「テルー、負けんなー、敵、とってくれ!」と声援を送り、構えに入ったてるさん。長く感じられる小ジャマーと対峙する時間。会場の空気は止まったままのようだ。「いつ撃つ? どうなる?」と思いながらいつも以上に集中しているようす。その空気を打ち破るようにてるさんから言葉が発せられた!!

てるさん:「...ファイヤー!!

ギャラリー:「え!」m(☆0☆#)m .....


その心意気、
確かに受け取ります。
今度は俺が敵をとってやる!!

ドラマって、
なかなか思うようには進展しねーものなのか???


その後、ブレートで競技する各シューターの様子を見ながら「小ジャマーはクリーンヒットでないと許されないか...」という思いがメラメラと燃え上がってきます。SR-2改という魔物を操り、憎っ気その敵を打ち取る事を次回の目標にそえましょう。

そんな事を考えながらブルズアイの目標点を定める事にしました。チョイ撃ち親父三人衆のひとり「ぽてちん」といろいろ話しながら「46点+46点 =92点」。叶えられない目標点ではありません。そして、模索している限りの事では「10点圏」への着弾も可能です。そして、回ってきた順番。今度は構えの事前作業で気を集中。上からゆっくり銃を下げて丁寧な作業に徹する事にしました。弾道はいままで以上にはっきりと見える。第一ブルズアイは、目標クリア。残りは、あと5発。第二ブルズアイを残すだけ。

しかし、容赦なく襲いかかる魔物。そうこんな大事な時に見計らって襲ってくるプレッシャー。「堅くなるなよ。」と一旦構えを解き、再び構えてターゲットと対峙。ヤケにならず丁寧な動作で競技終了。第一ステージとは随分違いますが目標はクリアー出来ませんでした。そんなブルズアイの合計は...

第一ブルズアイ / 8-8-10x-10x-10x =46-3x
APS/Revenge #3


第二ブルズアイ / 5-3-10-10-10 = 43-0x
APS/Revenge #3


合計89 - 3x


こうしてAPS定例会/ライフルクラス/テストマッチは終了。この時迄は自分の合計点の事など、どうでも良く「リベンジ達成」の開放感に浸っていました。数分後、集計が始まります。競技終了しているデスクのそばにいくと本日の最高点174点 - 4x / 「1」という文字が飛び込んできます。

「凄いなぁ...」と感心しつつ私の合計点を見ると「154 - 3x」...「うーん...微妙...でもリベンジコンプリート!!」と思いながら視線をズラすと
「3 ?...??? え、3位?」
暫定ながら初期段階での暫定順位は「3位」。ただし、残り9名のベテラン勢がいるので最終的にベスト10圏外になるのではと思っていました。撤収準備も済んで親しいシューターと歓談と今日の成果の話をしているとあっという間に時間は過ぎていきます。

そして、本日の成績発表! その前にMAGIさんから「masterさん、7位ですよ。」と耳打ちされ驚いてしまいました。数有る景品の中から「蔵前工房舎BB弾」のボトル選択、いただきました。

今回は、お初の発見や未経験なアクシデントにも会いましたが、全ては向上する為の試練として受け止めます。そして、次の目標も決まりました。また、当日参加された多くのシューターの皆さん、大変お疲れさまでした。我々がこうして集中して楽しめるのもJASG、マルゼン、蔵前工房舎あっての事です。つたないブログですが紙面上から感謝の言葉を伝えさせていただきます。どうもありがとうございました。

そして蔵前工房舎/桑田社長様、「社長! やりました! 更に上を目指します! 今後もお力添えの程、よろしくお願いします!」

こうした積み重ねで今迄以上に精進するぞ! と堅く自分自身に誓った五月快晴の日でありました。

=== JASG/APS定例会 ライフルクラス参戦記 Fin ===

追伸:

今回も「眠眠打破」を服用。

効果は?

あったと思います(笑)


ついでにスナップ写真!!
今回、参加者のうち10位fuguさん。
体を蝕むからアルコールも程々にね!!

APS/Revenge #3

ついでに、もひとつ!!






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Posted by Master You  at 21:01 │Comments(4)APS

この記事へのコメント
こんばんわ
認定書コピー取れなかったエラーになって
なんかJASGはいい加減だよなハンドガンばっかりちからいれて
差別してライフルに力入れている人はどうでもいいんっでしょ
本大会で飛び級ねらえってか?(>_<)
Posted by てるさん at 2009年05月12日 21:18
てるさん > こんばんは 本大会で大暴れしましょうや。
それを目標に今は精進、精進。
Posted by master at 2009年05月12日 22:25
こんばんは。

TMVさんの結果を別格にするとSR-2によるものとしては、なかなか良い点数だったのではないでしょうか。

プレートのイレジュラーな出来事についてレギュレーションブックを読むと、
「跳弾などによりジャマーが倒れてしまった場合、状況により再セッティングを行います。」
とあります。あの時は再セッティングすべき状況だったと思います。
本大会で同様なことが起こったらもっとアピールすべきかもしれません。

てるさんがJASGはハンドガンばかり力を入れと書いてますが、APSカップは歴史的に ハンドガン>ライフル の競技人口比率が変わらないので参加者の多いハンドガンの比重が高くなるのは当然です。
ライフルの練習会を増やすにしても、東京以外での練習会を増やすべきだと私は思います。
Posted by MAGI at 2009年05月13日 02:36
MAGI 様 > こんばんは

ジャッジへ采配を求めた時、内心『OK』か『撃ち直し』と思っていました。MAGIさんのコメント通り、レギュレーションにも記載されてます。てるさんの援護射撃もありましたが、ジャッジ自身も初めての出来事の様に驚いた表情でした。(あんな顔、そう見れません)

『抜けましたが…』の前置きある説明に、『しっかり見ていた』姿勢が伺えた事で納得した次第です。肉眼で判別するには難しいかもしれません。せめてx6位の双眼鏡で判別する体制になればいいと感じています。
Posted by mastermaster at 2009年05月13日 22:12
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